音の小さなミュージカルは感動半減

【ここがヘンだよ!日本のミュージカル】音の小さいミュージカルなんて魅力も迫力も感動も全部半減だ!!

ここだけの話 長文読みもの 劇団四季

ここがヘンだよ!日本のミュージカル | 音の小さいミュージカルなんて魅力も迫力も感動も全部半減だ!!

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出典:pixabay.com

 

(初稿:2014年12月1日、リライト:2015年11月5日 記事を大幅に再編しました)

 

ミュージカルなのに音楽が聞こえないぐらい音量絞ったら意味ないよね。という話

 

みなさんこんにちは。さて、今回も書きます。「今だから書けるここだけのちょっとアレな話」です。今回はシリーズ第4弾となります。

前回記事:

 

お陰様でこのシリーズ、なかなか好評なんですよムフフ。

 

今回は何を書こうか考えていた所、やはりあの事については絶対書いておかねば!という題材がありますので、今回はそれについて書こうと思います。これまでにも、ブログで何度か書いてきたことなんですけどね。今回は徹底的に掘り下げて、書きます!

 

今回も、結構ヤバめな話です。覚悟の方はいいですか??

 

ユニバに超感動!

実は先日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ってきました!USJに行くのはもう何年かぶりでかなり久しぶりでした。あれは「オペラ座の怪人」が大阪で上演していた時ですから、もう随分前に行ったきりだったんですね。

今回はもちろんハリー・ポッターが目当てでしたけど、ハリー・ポッター以外にも色々なアトラクションで一日中遊んでまわり、本当に、とてもとても楽しかったのです!あまりに楽しすぎて、思わず年間パスポートにアップグレードしちゃいましたよ。ユニバは家から近いので何回でも気軽に行けるのが嬉しいです。

今後、ジュラシック・ワールドの新しいアトラクションができるそうですね。何やらプテラノドンに捕らえられて、ぶら下がった状態で空中を飛び回る恐ろしいコースター系の乗り物だとか…

そんなん絶対こわいわ!でも多分一回は乗る(笑)

ディズニーリゾートなどもそうですが、やはり普段の生活から離れた「非日常」という世界が余計に楽しいんですね。

 

どのエリアに行ってもよく聞こえる音楽が良い

なかでも感動したのは、どのエリアに行っても大きな音量で流れている音楽です。

ユニバーサルシティ駅を降りてから、もうその音楽が聞こえています。ゲート前では大音量で、ゲストへの歓迎をあらわすオーケストラ音楽がジャンジャン流れているのです。その音楽を聴くだけでも、ものすごくワクワクします!

ハリー・ポッターエリアではどの場所に行っても、ハリー・ポッターのサントラがずっと流れていました。どこを歩いてもものすごい大音量です。

まったくもって音楽が聞こえない(もしくは音が小さいと感じる)場所はなく、一体いくつスピーカーを仕込んでいるんだと思う程、どこに行ってもハリー・ポッターの音楽が聞こえていて、建物やセットやアトラクションや、ハリー・ポッターの衣裳を着たキャストだけでなく、その常時流れているサントラ音楽がハリー・ポッターの世界に飛び込んでいるという演出に一役買っているのは間違いありません。

そのスピーカーは、かなりわかりにくく設置しているんです。いっぱい見つけましたけど(←夢のないヤツですね、ごめんなさい)、でもぱっと見ただけではスピーカーとはわからないようにしてありました。

 

スピーカー

あらゆる施設に設置されているスピーカー。さまざまな音楽が流れそのシーンを演出する役目を担う。

出典:pixabay.com

 

ミュージカルも非日常を楽しむ、エンターテイメント

さて、「非日常を楽しむ」と言えば、ミュージカル観劇も同じく「非日常を楽しむ」手段のひとつだと言えるでしょう。

大きく伝統ある劇場。豪華なセット、華やかな衣裳。キャストによる圧倒的な歌唱に、鍛えぬかれた肉体美が踊る力強いダンス!もちろん、プロットも大切です。楽しいお話でワクワクすることもあれば、哀しく切ないお話でしんみりすることも…

そして、最も重要なのは音楽です。ミュージカルなのですから間違いなく歌がありますよね。アカペラではありません。必ず、オーケストラによる演奏と、歌がセットになります。

 

ミュージカルですからね!音楽は必ずあります!

 

・・・

ところが、ここ数年。

ある異変を感じるようになり、それが疑問から確信に変わった時、「この状態が続くのならもう見なくてもいいかな」と思うようになり、今ではめっきり足が遠のいてしまいました。

 

そうです…

 

 

オーケストラ伴奏の音量が極端に小さくなってしまっているのです!!

 

 

それは…

 

 

そんなことをしているのは……

 

 

 

劇団四季!!

 

今、もう、めっちゃくちゃ音が小さい!!!!

 

本当に、ありえないぐらい今

音が小さいんですよ!!!!

 

 

オペラ座も、キャッツも、ウィキッドも、

マンマ・ミーアも、もう全部!!!!

 

 

ここ1~2年で四季を見始めた人にはわからないかもしれませんが、最盛期の半分以下ほどのボリュームです。

 

四季のオケ音量が小さくなってしまったのはいつ頃なのか

この異変(音が小さくなったこと)に気付きはじめたのは、2009年の後半ごろです。

「オペラ座の怪人」が大阪から名古屋(新名古屋ミュージカル劇場)に移動し、開幕したのです。その前の大阪四季劇場ではテープ伴奏とはいえ、充分に満足する音量で大変満足していました。劇場特有の音響の良さも手伝っていたと思います。オペラ座の音楽を聴くだけでも感動でした!

 

オペラ座の怪人、大好きですからね。

 

ところが、名古屋の劇場に移ると、まったくもってショボイ。音が。なんだか小さく感じるんです。カラオケ伴奏の音量がですね。

でも当時は、「大阪の劇場の音響が良くて、名古屋は悪いのだ」と思い込んでいました。実際、名古屋の劇場の音響はよくありませんが。

 

音が良くないとこれ不思議なことに、作品の魅力が半減するんですよね。

なんだか冷静に見ちゃって…耳って贅沢な方に慣れてしまうんですよ。

 

疑問から確信に変わったその時

ところが「オペラ座の怪人」の後に開幕した「ウィキッド」大阪公演の初日では、音量が確実に下げられていることに気付きました。

なぜかというと、前回東京公演の大音量を憶えていましたし、音響の良い大阪の劇場で「ウィキッド」の音楽を聴くのを楽しみにしていたのに、始まってみるとなーんだか音が小さくて迫力が全然なくなってしまいました。

あ、「これ、卓の方で音量下げてるな」と確信。

 

音響卓

音響調整卓。「卓」とも呼ばれる。

 

 

だってマイクの音量はものすごく大きくしていて、ハウリングするぐらいまで上げてましたからね。あきらかにバランスがおかしい。音楽は小さいのに、キャストの声だけ大きいなんて。ストレートプレイじゃないんですから…ねぇ。

するとキャストボードには、東京公演にはなかった「日本版演出:浅利慶太」の文字が…

これは来たか、と(笑)

 

こんなこと指示する人って、浅利さん以外にいませんよね。どう考えたって。

浅利慶太さんは劇団四季を引退し、現在は新しい活動を開始されています。

 

2011年から開幕した「オペラ座の怪人」東京公演(電通四季劇場[海])では、更に音量が抑えこまれてしまい、オーヴァーチュアの音楽までも小さく、これまではあのテーマ音楽が大音量で流れるのにあわせて鳥肌がびっちりたっていたのに何も感じなくなりました。

あまりに音が小さすぎて…ですね。かなしすぎる…

ロンドンや韓国(韓国キャスト版,来韓公演とも)では大音量だったので余計に寂しく感じました。

日本バージョンのオペラ座の怪人は、世界一音量が小さいらしい。

…しょんぼり。

まだ見に行ったことはないですが、ブロードウェイの「オペラ座の怪人」だって、絶対に音量は充分にだしている筈です。というか、世界中どこで見ても、「音の小さいオペラ座なんてどこにもない」でしょう。

日本以外はね。

 

最新公演の「オペラ座の怪人」名古屋でも音量は小さいままでした。

 

めちゃくちゃにされてしまった「春のめざめ」

2010年の「春のめざめ」東京公演(再演)は大惨事となりました。

なんと、オケ音量を極端に絞ったことによる、音楽のバランスの悪さが極端に目立ってしまったのです。

「春のめざめ」をご覧になったことがない方に説明しますと、この作品は生演奏でバンドが舞台上で演奏しています。劇団四季が現在上演している作品の中でも数少ない「生演奏必須」契約のミュージカル作品です。(だから今やってない、とも言える)

 

「春のめざめ」ってね、音楽ちゃくちゃ美しいんですよ!

なんか、生々しいセック ス描写が直接的で衝撃…とか、そういうことばかり話題になりますけど、音楽がとても綺麗で、良質でエネルギッシュなミュージカルなんです。

大惨事とはこういうことです。オケ音量を絞る、ということは劇場のスピーカー音量を伴奏の部分だけ下げてしまうんですね。ということは生演奏ですから、音の大きいドラムス、ギター、ベースが舞台に乗っているので、

元々生音が大きい楽器の音だけが目立ってしまい、バイオリンやヴィオラなどの弦楽器やピアノの音が負けてしまって殆ど聞こえない。

という状態になってしまいました。そりゃそうですよね、ほぼ生音にしちゃったら、音のデカイ楽器に音量で負けてしまいますよね。当たり前のことです。

それを補うためにわざわざ楽器にマイクをつけて、ちゃんとバランスよく「春のめざめ」の美しい音楽がちゃんとスピーカーから出るようにしていたのに(それが普通なんだけど)、わざわざヘンにしちゃったんです!

でもなぜか、キャストのマイクのボリュームはめちゃくちゃ大きくて、やっぱりここでもハウリングが!何なの? そんなにキャストの声を聞かせたいのか?!

2009年の初演がとても素晴らしい音楽環境だっただけに、2010年の再演では、まったくもってこの音量バランスに関して不満に思いましたし、理解ができませんでした!

もっというと、ステージシートのスピーカーの数も減らされていました。2009年は1席に1個だったのが、2010年では2席に1個になったのです。細かい話。

以降、この「春のめざめ」では楽器の音バランスがあまりにも悪いので、わざわざステージシート上手側に座るようにしました。そこなら、ステージシート裏にいるバイオリンとヴィオラの音色(生音)が直に聴けるので、やっとまともに(本当はまともではないけど 笑)、「春のめざめ」の音楽が楽しめた!と喜んだものです。

自ら楽器の生音を聴きに席をセレクトするなんて、やたら生々しい春のめざめ!!

前回初演の千秋楽カーテンコール事件が発端となり、それを恨んでいる元代表が きっと嫌がらせをしているに違いないぜ!と思っていましたね。

「春のめざめ」千秋楽カーテンコール事件はこちら:

だって初演から1年後にこの改悪ですよ?!そんなの気付くっつーの!!

大好きなミュージカルだったのにー!もう、めちゃくちゃにされちゃった。。。

もしかして元代表あれかな、「マジファ ック!」とか「ギャーギャーギャギャー!」とか、自分に言われてると思ったのかしら?(歌詞です)

 

 

喫茶店のBGMになってしまったマンマ・ミーア

さらに。もう呆れて口アングリになってしまったのは、「マンマ・ミーア!」広島公演(2010年)です。

マンマ・ミーア!って、元々、超爆音演目だということはご存じですか??

終わったら耳鳴りを感じるほど、それはものすごい音量でした!でもそれがまたカッコよかったですね。

ですがその広島公演以降、それまで超爆音だったマンマのオケ伴奏は、まるで「喫茶店のBGM」ほどに音量が抑えられてしまったのです!

これまでが100のボリュームだとしたら、劇中は20~30位ですかね。ちっさ(笑) その後の東京公演(2010年再演)でも、その喫茶店状態からの回復はありませんでした。

でもなぜかカーテンコールだけは、爆音でしたけどね(笑)

 

ロンドンではファミリーミュージカル?なマンマ・ミーア

「マンマ・ミーア!」って、ロンドンでは小さいお子さまがいっぱい見に来てるんです。結構意外なんですけど、家族で楽しむぐらいの国民的ミュージカルなんです。

オーケストラピットにいるミュージシャンの人はとても優しくて、お子さまと記念撮影したり、記念にピックあげたりしています。ピックもらった子どもはニッコニコで「サンキュー」って言って、わーってお父さんお母さんのところに走っていって、「もらったよー」なんて見せてます。かわいいですね。

そんな環境ですから当然、幕間では子どもたちが大勢キャーキャー言って走り回ってるんです。劇場内をですね(笑)

2幕のアントラクトが大音量でドカーンと流れると、それまでキャーキャー走り回ってた子どもたちが全員、その音にビックリしてビクーッ!として驚き、条件反射的にみんな自分の席まで慌てて戻るんですよ!

その後はお行儀よく見てます。みんなかしこい!!

 

四季のマンマも音量が怖くてたまらなかった

四季のマンマもその2幕の始まりの音が怖くて怖くてたまらなかったのに(ドカーンと鳴る音でビックリするから)今は全然ビックリすることはなくなりましたね~

だって、音が小さいんだからビックリなんてしないでしょ(笑)

私のまとめですが、初演の東京(2002年)から名古屋(2009年)までは爆音。広島(2010年)から喫茶店。(以降ずっと喫茶店)という偏移です。マンマに関しては、ですね。

 

ちなみにロンドンマンマ、四季のように観客がキャストと同じ振り付けで踊ることはありません。自由です。

 

ジーザスも音量が小さくなっちゃった!

ロック・オペラと呼ばれる「ジーザス・クライスト=スーパースター」もそれは顕著に現れました。

2009年公演までは大迫力のサウンドでしたが、2011年の公演から極端にオケ音量が下がり、一番音量が小さかった時期は2012年の公演でしょうかね。もうまったく迫力がなくなってしまいました。

おまけに夫人マリア20年ぶり復活だし…これ悪夢よ、マジで悪夢! (←いいすぎ)

 

もともと四季のジーザスのオケ伴は、楽器の量が極端に少ない状態で録音しているので、スッカスカなアレンジなんですよね。それなのに、音小さくしちゃったら…もう、書かなくてもわかりますよね。

ジャポネスクバージョンはテンポが速くてアレンジは重厚になっていますから、大きな音で鳴らしてくれたら超カッコイイ!のに、もう、ぜーんぜん音が小さくてこれまたガッカリ……

しかもね。

音小さくしてるのに、歌が始まったらそこから更に音を下げるんですよ…

って、カラオケか!!

 

あ、カラオケ(テープ伴奏)だったわ(爆)!!

 

そろそろ怒られるわ(笑)

 

海外ジーザスはもちろん超爆音!

韓国で見たジーザスは怖いぐらいに超超爆音。でもそれが、めちゃくちゃカッコよかったな!!バンドの生演奏だったしなー。あれもう一回見たいわ。

で、結局良質なライセンス作品をたくさん持っている劇団四季がそんな状態ですから、充分に満足いく音楽環境を求めて、わざわざ海外まで見に行く機会が増えちゃうんですよね!

オペラ座、ジーザス、ウィキッド、キャッツ、マンマ、春のめざめ、アイーダ、クレイジー・フォー・ユー…

四季がちゃんと音量を出してくれたら海外まで見に行く必要なんてないのに!!

いや、見に行きますわ笑 でも、機会は減るはずですよね。

 

芝清道さん主導でジーザス新演出版を上演するプランが浮上しています

 

なぜ音量をさげてしまうのか。2つの理由

ではなぜ四季は、そんなことをしているのか考えてみました。

 

1.経費節減のため

 

もうひとつは、

2.「正しく美しい日本語の台詞を第一に聞かせたい。だから大きな音量の音楽は邪魔」だと考えている

 

やはり、これらの事由かなと思います。

 

全てはチケット代の値下げから

劇団四季は2008年にチケット代の値下げを発表しました。

劇団四季は、創立55周年を記念し、チケット代金の値下げを決定いたしました。

石油価格の高騰など、近年の日本の経済状況は悪化するばかりです。多くの企業が商品を値上げし経営を安定させようとしています。しかし本当にそれで良いのでしょうか。

私たちは、今こそ企業がさらに努力し、消費者の生活を守るべきではないのかと考えました。劇団四季がこの四半世紀にわたって安定した経営を続けてこられたのは、ひとえに四季を支え、ご観劇くださったお客様のお力に依るものです。

一般に、演劇やミュージカルのチケット代は高く、簡単に何度もお求めいただけるような価格ではありません。こんな時代だからこそ、劇団四季はお気軽に劇場にお越しいただける新しい価格で、舞台の感動をお届けしたいと考えています。

例えばロングランミュージカルのS席一般料金は1万円を下回る金額となり、さらに従来通り「四季の会」の皆様のために会員割引(S席1000円引)を設けさせていただきます。その結果、『ライオンキング』のS席一般料金は9800円、「四季の会」会員料金は8800円となり、これまでより1700円以上安くなります。他にも様々なバリエーションを設け、ご家族でのご観劇や、リピーターのお客様にご負担をかけない料金体系へと変更いたします。

全国の皆様に、もっと演劇の感動を味わっていただきたい。劇団四季の願いに、一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

それまでS席は11,550円(会員は10,500円)だったところを、9,800円(会員は8,800円)に値下げをしました。値下げ後の料金体系は、消費税が8%にアップした今も続いています。

ということは2014年の増税後も更に実質値下げしているんですね。でもこの値下げ…やっぱり影響や弊害があった筈ですよ。個人的な意見ですが、この値下げは失敗だったと言わざるを得ません。

だって、10,500円の頃の方がよく見に行ってましたもん。まだ生演奏の演目もまだ多かったし、カラオケ伴奏でも充分な音量と生オケにも負けないクオリティで流してましたからね。やっぱり安くしちゃうとね、色々と細かくクオリティが落ちてしまうんですよ。

「リトルマーメイド」が初演からテープだと知ったときはショックだったなぁ…「アラジン」も”世界最速”のテープ上演になりました。

 

四季の「アラジン」はテープ伴奏ですが、音楽のクオリティはこれまでより群を抜いて良いです!ハイクオリティの爆音サウンドで上演中ですよ!大迫力!

 

震災以降、四季は節電を強化

そしてみなさん、ご存じでしょうか。劇団四季は積極的に節電に取り組む企業です。当時テレビの密着取材的な番組でもやってました。

四季の本体である芸術センターって真っ暗なんですよね。電気(照明)を殆どつけないから。浅利さんはテレビで説明されていました。「電気もったいない」って。いや、その節電(節約)意識というのは本当に頭が下がります。無駄な電気を使う必要なんてないですもんね。

そして東日本大震災以降、劇場においてもその節電意識がさらに高まりました。計測器をつけて劇場の消費電力を監視してるそうです。

劇場の中で一番電力を使うのは何だかわかりますか?それは照明機材です。

でも、劇場内の照明(ロビーなど)を間引くことはできても、作品の照明は間引けない。そりゃそうですよね、当然です。そんなことをしたら、演出効果が変わってしまいますからね。

もうこれ以上節電での経費節減はできないぐらいのところまできました。ではそれ以上に何を間引くか。…もう、わかりましたよね?

 

音響機材を間引いて経費削減

音響機材を間引くんです。必要最低限に近い数まで減らしてしまう。そうすると機材にかかる経費を抑えることができます。「春のめざめ」のスピーカー、再演では間引かれて数が減っていました。私ちゃんと数えているので減っていたら気付くのです。

ようするに極端にコストダウンを図らないといけないのだと思います。そりゃそうですよね、他よりチケット代が安いんですから!

チケット代安くした結果、全ての作品が完売すればいいんでしょうけど、そう簡単にはいかない。黙っていてもチケットが飛ぶように売れる作品もあれば、苦戦する作品もあります。では、チケットが売れない分、コストを下げなければならない。コストを下げるにはどうすればいいのか。

まずオーケストラを廃止しますよね。カラオケならオケに払うギャラはゼロですみます。「ライオンキング」東京公演のオーケストラを廃止したのは記憶に新しいですね。ずっと見に行ってないですけど、今はオケピットにフタしてあるらしいです。フタって!!

そして音響機材の間引きなど、「締められるところはすべて締める」という経費節減策です。

「キャッツ」横浜公演で炭酸ガス(プシューッとでるあの煙みたいの)の出る量がめっちゃ少なくなっていて、「プシュ」ぐらいで終わった時には思わず笑ってしまいました。あと横浜では猫の衣装(タイツ)が結構ボロボロになっていてそれには驚きました。衣裳費用まで節減…してるんですかね。

そういえば、キャッツも横浜から音が小さくなりましたね。さびしいな。

 

でもそのぐらい締めないとやっていけない、四季のチケット料金は安すぎる!

いやぁでも、そのぐらい締めないとやっていけないんですかね、もうとにかく不景気ですし。劇団運営って我々が思う以上に大変なはずですよね。

大体チケット代が安すぎるんですよ!海外の版権もののミュージカルを8,000円台で見せるなんて、あり得ないぐらい安いです。

クオリティアップの為なら、金額を上げても良いと私は思うんですけどね!

で、色々事情があるのは察しますがそれでも…

音楽の音量だけはちゃんと出してくださいよ!!

ミュージカルなんですから!!!!

 

浅利慶太さんが大事にする「美しい日本語」。音楽よりも日本語をちゃんと聞かせたい

あともう一つは「美しい日本語を正しく聞かせたい」ということもあります。

浅利さんは、かつてこんな本を出されました。

劇団四季メソッド「美しい日本語の話し方」 (文春新書 924)
浅利 慶太
文藝春秋
売り上げランキング: 31,018

四季の舞台に慣れると「四季耳」になってしまって、他社の舞台では何を言っているのかわからなくなります。四季の台詞は他所に較べると大げさに聞こえるし、変な喋り方の人はめっちゃヘンだけど、それでもそれぐらい訓練されている発声法でやってくれた方が、意味が伝わるし私はこれで良いと思っています。

台詞がハッキリ聞こえる、ということは大事なことなんです!

「音楽の音量を下げてキャストのマイクの音量を上げる」なんて小細工なんかしなくても、台詞は全然聞こえてるし意味も理解できているのになぁ。

アレなのかな。俳優のことも観客のことも信用してなかったのかな、当時の浅利さんは…さすがにそれは考えすぎかな。

でも浅利慶太さんだからこそ「音楽を下げて台詞の声を上げろ」なんて発想ができるのかもしれませんよね。青山弥生さんに「カーテンコールを終わらせろ!」とブチギレてたぐらいですからね(笑)

※前回記事【春のめざめ千秋楽事件】参照

 

しかし…四季にはイエスマンしかいなかったのですかね。

「いや代表!それはまずいですよ!」という人は一人もいなかったのかな。

 

あ、言った人は消されたのか(爆)

 

こんな音量で満足しているんですか?

でもさ…

もう、オケ音楽の音量が小さいミュージカルなんて見るのは絶対にいやだ!みなさん、これで満足しているんですか??

「四季見たけど思ったほど迫力なかったよね」とか、前から見ている人は「音が小さくなったよね」と、感じている人はきっと大勢いるはずです。まぁ、どうしてもイヤなら、他所のミュージカルを見る方法もありますけどね。東宝やホリプロはビックリするぐらいチケット代は高いですが。。。

となると、やはり海外で見るしかないのか…(一番高くつくけど。さらに今円安だし)

四季がチケット代を安くキープしてくれているのはありがたい話なんですけど、やってることがちょっとアレすぎる!

以前なら、「たとえ生演奏ではなくテープだとしても、生オーケストラに負けないサウンドを作るから皆楽しんで!!」という気概を感じられたのに、

今では「どうせチケット代安いんやからこれでガマンしとけや」的なニオイがプンプン漂っています。(個人的な感じ方です)

 

だから最近は、すっかりC席専門になりました。以前は四季は絶対S席でしか見なかったんですけど、今は音ショボイしまぁ見るんだったら一番安い席でいいや、的なね。

 

音量が小さいミュージカルなんてイヤだ!:まとめ

さてみなさんはどう思われますか?

「その通り!」とか「お前の言ってることは贅沢だ」とか、色々あると思います。

これ、是非!四季の中の人からの意見がほしいですね~「実はこういう理由なんだ!」ということを説明してくれる人が現れたら嬉しいんですけど。

 

あとがき(初稿から1年が経過して)

四季株式会社の吉田智誉樹社長には、本当に感謝しております。

初稿時にはまだ「アラジン」開幕前で、「社長!ブロードウェイでアラジン見てきたんだからブロードウェイと同じ音量でやって下さいよ」などと不躾に書いた意見を汲んでいただけたようで(←とんでもない自惚れ)、

現在東京で上演中のディズニーミュージカル「アラジン」は、超爆音!そしてハイクオリティなサウンドが再現されています。これ、ブロードウェイに負けていません!

本当にありがとうございます。アラジン、めっちゃ凄いです!!

でも、アラジン以外の他の作品はまだまだ音量が小さなままです。チケット代のことなど色々事情は理解いたします。でも是非、他のミュージカル作品も以前のクオリティに戻していただけたら嬉しいです。

一日でも早く、以前の音楽環境に戻ってほしいという気持ちでこの記事を書きました。 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

 

次の「今だから書けるここだけの話」はこちら

『絶対に笑ってはいけない?!日本のミュージカル』

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