オペラ座の怪人イメージの薔薇

オペラ座の怪人イメージの薔薇

観劇レポ:劇団四季 劇団四季 The Phantom of the Opera オペラ座の怪人

【観劇レポ】劇団四季『オペラ座の怪人』2015名古屋公演初日 | 芝清道ファントムデビュー

更新日:

オペラ座の怪人本日初日の出演者 #poto #operaza #musical #nagoya #japan

禁断J (禁断先生)さん(@kindan_jurun)が投稿した写真 –

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この記事の目次

『オペラ座の怪人』 新名古屋ミュージカル劇場 2015年9月20日初日の出演者

オペラ座の怪人 芝清道
クリスティーヌ・ダーエ 山本紗衣
ラウル・シャニュイ子爵 鈴木涼太
カルロッタ・ジュディチェルリ 河村彩
メグ・ジリー 小川美緒
マダム・ジリー 早水小夜子
ムッシュー・アンドレ 賀山祐介
ムッシュー・フィルマン 平良交一
ムッシュー・レイエ 林和男
ムッシュー・ルフェーブル 青山裕次
ウバルド・ピアンジ 永井崇多宏
ジョセフ・ブケー 佐藤圭一

【男性アンサンブル】
真田 司
飯泉佳一
見付祐一
吉田侍史
新井 克
ツェザリモゼレフスキー
杉浦 洸

【女性アンサンブル】
大岡 紋
干場綾子
時枝里好
辻 奈々
本井亜弥
盧 エリ
簱本千都
松岡ゆめ
羽田沙織
石野寛子
黒柳安奈
榊山玲子

着席:2階F列

 

『オペラ座の怪人』2015名古屋公演初日、芝清道怪人デビューレポ

 

久々の名古屋、美味しいものを沢山食べて大好きな『オペラ座の怪人』を見て、日帰りでしたがタップリ楽しんできました。こんにちは、禁断です。

さて、これまでにもお伝えしてきましたように、

新ファントム役として芝清道さんが今回名古屋公演よりデビューとなりました。

 

劇団四季『オペラ座の怪人』2015名古屋公演 | 初日キャストとパンフキャスト

新怪人続報、芝清道さんファントム衣装で稽古場に

劇団四季『オペラ座の怪人』新ファントム役に芝清道さん

 

もちろん今回は新怪人の芝清道さんを中心に。

そして『オペラ座の怪人』名古屋公演初日の全体的な感想を書いていきます。

 

2年半ぶりの四季オペラ座観劇でした

まず、私自身は久しぶりの『オペラ座の怪人』観劇となりました。一番直近でもロンドン公演(2014年1月)。四季のオペラ座は2013年4月の「25周年記念公演」以来となります。

これまでにあちこちで何度か書いていますが、四季の25周年記念公演は、まぁ散々な内容でした。

ロンドン25周年(2012年)は映画化されブルーレイやDVDとして販売されましたし、ブロードウェイ25周年(2013年)はブロードウェイドットコムのYouTubeに今でも特別カーテンコールの様子がフルで公開されています。

世界では3番目の上演国である日本版、すなわち四季のオペラ座25周年だけは映像はもちろん、音声も一切残っていません。というか公開すらされませんでした。

そんな出来でした。ご覧になっていない方は察してください。(あくまでも個人的な意見ですよ)

※四季の記事は残っています → 『オペラ座の怪人』が日本上演25周年を迎えました!

 

そろそろオペラ座見たいなぁ

で、その日は長引くカーテンコールの途中で席を立ちさっさと帰ったんですけど、その時には「もう二度と見るかい!!」と憤慨していたのですが、

まぁあれから2年以上も時は経ち徐々に「あんなこともあったねー」的な思い出話へと変わってきて…

「そろそろオペラ座見たいなぁ」なんて思っていたところに、四季オペラ座に新ファントム登場の気配。それも芝清道さんが怪人ということであれば、これは見に行かねば!

という流れでの観劇となりました。(長い前置きです笑)

 

芝清道怪人、賛否両論わかれる

初日公演の感想は既にあちこちで目にすると思いますが、はじめに言ってしまうと芝怪人は賛否両論です。

傾向としては、芝清道ファンには大絶賛。従来の四季『オペラ座の怪人』ファンには厳しい意見。
と言った割れ方でしょうかね。かなり両極で評価はハッキリ分かれました。

私は海外版も見るオペラ座マニアであり、四季版も見るし芝清道さんのことは大好きな俳優なので、どちらの意見としても書きます。

 

私的には、芝ファントムは「アリ」です。

 

そして、今回名古屋公演から初めて『オペラ座の怪人』をご覧になる方には問題なく受け入れられると思います。

逆にこれまでの四季のオペラ座愛が強い人には、多少の違和感を感じるかもしれません。

 

芝さん、かなり緊張していました

最初に厳しいことを言うとすれば、「芝さん、かなりアガってたよね」という率直な感想。とにかくめっちゃ緊張されていました。

それから「芝さん、あれだけファントムやりたがっていて、念願のファントムをようやく射止めたという割には、ファントムの方向性は定まってなかったよね」という、少し辛口な見方もしました。

これまでの重鎮ファントム御三家(高井治さん、村俊英さん、佐野正幸さん)は他公演に出演中という、まったく不在の状態で新怪人芝清道がデビューとなった訳ですが、これはもしかすると敢えてそうしたのかもしれません。
マッサラな状態で芝さんを怪人にするために環境を整えてあげた、劇団の優しさと配慮だったのかと。

なのに初日で緊張していたとはいえ、「芝さんがやりたい怪人像の2~3割程しか出せていなかった」ような、そんな風にも感じました。

極度の緊張状態だったからでしょう。段取りをミスしたり忘れてしまったり、またセット上で転倒し落ちそうになったりと…

ベテランの芝さんらしくない、結構ヒヤヒヤする場面がいくつかありました。

 

今後間違いなく凄い怪人になる

ただあんなものでは終わらないでしょう。「今後場数が増えれば恐ろしくカッコいい怪人に必ずなる」という確信を持てたことも事実です。

まず圧倒的な歌唱力と声量で観客を魅了します。やはり芝さんは歌は抜群に上手いのです!
芝さんは音域が広く、迫力のある低音を響かせ高音もガッツリパワフルに歌います。

そしてお得意のロングブレス、ロングトーンは惜しげもなく出してきます。全力です。
あのドラゴン・ヴォイスも炸裂させます。
ガッツリ歌う怪人が好きな人にはたまらないハズです。

特に低音の喉の鳴らせ方、めちゃくちゃエロいんですよ(笑)
この歌声ならクリスティーヌはイチコロでしょう。怪人としてもこの歌い方はかなり良いです。

歌声だけではありません。事前録音してある台詞の声(「なに?カエルだってカルロッタ」「問答無用!」など)はかなりカッコいい話し方です。この声だけでも怪人の風格はタップリと言えるでしょう。

また芝さんはファントム姿は衣装、マント、マスク、帽子ともとてもシックリしています。見た目にもなかなかカッコいい系の怪人なのです。
ジーザスの時には絞れるだけ体を絞ったこともあり、シュッとした佇まいのシルエットは、それだけでもセクシーさすら感じます。

初日は動きがガッチガチでしたがこれは極度の緊張によるものでしょうから、堂々とした振る舞いをして、更に手の動きをもっともっとエロくすれば、もう完璧だと思います。

しかしあの芝清道をガチガチに緊張させる「オペラ座の怪人」って、やっぱり特別な作品なんですねぇ。。。

 

 

 

目指すところはオレ様系か

私が芝怪人に求めるものは、そうです。”オラオラオレ様系ファントム”です。
この熱いタイプが一番似合うでしょう。

理想に一番近い怪人で言うとやはり、ラミン・カリムルー(ロンドン25周年ファントム役)です。
あんな感じで自由に、型にはまらずに伸び伸びと演じてほしいと思います。

エロさでいえば、ほぼ18禁だった「ラヴ・ネヴァー・ダイズ」のラミン怪人を参考にしてほしいです(笑)

もちろん世界観を壊すような逸脱した演技はご法度な作品ですけれども、基本的には芝さんが一番しっくりくるファントム像を追求し、それを強みにしていくことでどんどん自信をつけていってほしいかな、と思います。

なので色んなファントムを見て研究し、美味しいところをガンガン盗んで欲しい、とも思います。
もちろんジャパンのファントムも良い人はたくさんいますしね。

もう一度言います。芝さんは、

 

”ブチギレ系オラオラオレ様ファントム”

 

が一番合うでしょう!

ファイナル・ライアーではその傾向が少しだけ垣間見れました。が、もっと激しくブチギレてもいいと思います。

あと、エロさは全然足りなかったので、もっとエロくしてください。”エロエロファントム”も希望です!笑

 

『オペラ座の怪人』名古屋公演初日レポ

それではここから全体的に、『オペラ座の怪人』2015名古屋公演初日の主な動きや感想を、解説も交えてまとめていきます。

 

プロローグ

オークショニア(ムッシュー・ルフェーブル)役は元鞭男の青山裕次さん。オークショニアは初役です。エエ声で淡々とオークションを進行。

665番猿のオルゴールを持ってくるのはツェザリモゼレフスキー氏(バレエダンサー役)。「シィナモノワ、コレデェゴザイマス」と、想像通りええ感じの片言で。

 

オーヴァーチュア

「ジャーン、ジャジャジャジャジャーン」の音量が小さくまったく迫力がない。「あぁ、また音小さめで上演するのか」と、この先ずっと小さな伴奏音楽であることを察し、しょっぱなから出鼻をくじかれ残念がる。

※オープニングの音楽はファントムを象徴するものですから、最初にガツーンと劇場を震わすぐらいに大音量を出して一気に音楽で支配しなければ、この作品の魅力は半減してしまいますね。

 

ハンニバル(リハーサル)

カルロッタの河村さん、素晴らしいソロを披露。コロラトゥーラビッシバシで気合充分。

やはりオケ伴の音量は小さいままハンニバルへ。キャストの音声は大きく聞こえる。綺麗なコーラス。美しいバレエ。先ほどの片言ツェザリ氏は鞭男に変身しビシビシ叩きまくる。鞭男のダンスは華麗で美しい。

四季版のクリスティーヌは最初から登場。メグや他のバレエダンサーと共に出てくる。

途中、なぜかクリスティーヌとメグだけは段取りを間違えて下手側に移動してしまう。(他のダンサーは上手側に)「間違ってない?」「絶対間違ってるよね」的な会話を挟む二人。ピアンジの発音ミスでリハ一時中断。その隙にブケーのハシゴに隠れながらコッソリ上手に移動する二人…

一連の「段取り間違えちゃったけどバレないようにこっそり戻る」流れの小芝居を入れるのは、四季版のみの演出。

ルフェーブルの「専制君主」には特に反応しなかったレイエ。(無視した?)

ピアンジの永井さんも気合充分。高音も地声歌唱でガッツリ聴かせる。ソロロングは短めに。

メグは小川美緒さん。なんとメグ役は8年ぶりとのこと。(もちろん8年前も見てます)
クリスティーヌの山本紗衣さんとよく似たお顔立ち。並ぶと姉妹のようなお姉さんメグ。

ハンニバル終了、カンパニーがざわめく中クリスティーヌは一人舞台袖(上手側)へ消える。(四季版のみ)

 

 

 

Think of Me

カルロッタの”Think of Me”。カルロッタとアンドレとの絡み(誘惑するような、されるような冗談めいたやりとり)は一切なし。四季版はかなり真面目(お遊びはほぼなし)。

「こわーいわ、ファーントムのー、けはーいよー」騒ぎに紛れてクリスティーヌも舞台へ戻ってくる。(四季版のみ)小川メグは8年前よりも歌唱力が随分上がっている。

「それが、いえないんですぅ」と、なぜか「す」を伸ばす山本クリス。

「いぃーーかげんにしてくれないか!」と引っ張り目で怒る平良フィルマン。これは良い。フィルマンの怒鳴りに怯えるメグとクリスティーヌ。

代役のテストとして歌い始めるクリスティーヌ。四季版では緊張したり震えたり、途中で逃げ出そうとしたりはせず、最初からしっかり地に足を付けて歌う。
クリスティーヌが歌うことを嬉しがるメグはクリスの元に駆け寄る→マダムが杖ドンをしてメグ引っ込む。という一連の流れは四季版のみ。

山本紗衣クリスティーヌ、とても柔らかく綺麗な歌声、高音もクリアに出てなかなか良い。
中低音域と高音域の声質はあまり変わらないタイプ。倍音は控えめ。

ボックス席にラウルと支配人たち。鈴木涼太ラウルは「ブラァーーヴァーー!!」の爆音発声も、その後の爆竹拍手も大変に大袈裟に演じる。もうウザいぐらいにラウル(←褒めてます)。
ここ(間奏部分)クリスティーヌを見ていてもただ綺麗に歌っているだけなので、涼太ラウルに注目するポイントです。

その手前では”オペラグラスでクリスティーヌを見る”→”オペラを外し肉眼でクリスティーヌを見る”というながれ(”オペラ”→”肉眼”)を3回転ほど繰り返す。これもなかなかウザい(笑)
このオペラのくだりを確認するには、クリスティーヌはそこそこにしておいて、早い機会にボックス席のラウルに注目していてください。

 

舞台裏 ~ メグとのエンジェル・オブ・ミュージック

「ブラヴァーブラヴァーブラヴィッシーマー」芝怪人第一声は「やっぱり芝さんは高めの声質だな」という印象。

メグは「クリスティン?クリスティン?」と、「クリスティーヌ」ではなく「クリスティン」呼びに。その後の「クリスティン、あなたは何かを夢見てるのね」でも「クリスティン」。

そして小川メグ、やっぱり歌上達している。

「お稽古ばっかり」とブーたれるメグは四季版のみ。

クリスにラウルからの手紙を渡すマダム。四季のマダムは手紙を読み上げるクリスティーヌの声に聞き耳を立てず、さっさとバレエの稽古に戻ってしまうので、不気味さはそれほど感じられず。

「ワハハハ!」と爆笑しながら楽屋前に到着する支配人とラウル。この爆笑の仕方が妙にツボった(笑)

「みなさん!申し訳ないが…」「クリスティーヌ・ダーエ!君の赤いスカーフはどこへやった?」と、いちいちキラッキラの涼太ラウル。台詞一つ一つが完全に出来上がっていて、やっぱりウザい(笑)

並行してバレエの稽古をしているマダムとバレリーナたち。ラウルの「一緒に食事に行こう」の後にマダムの杖ドン(稽古終了、バレリーナ撤収の合図)ではなく、やや後ろにずれてクリスティーヌの「音楽の先生は厳しいの」の後杖ドンに変更。

「かわいい・・・ロッテ」と、間に溜めを入れた涼太ラウル。紗衣クリスは「ラウル?!」と慌てる。いやもうこんなの反則でしょう!ネタ仕込みすぎです!もうこの溜めがツボすぎて肩の震えが危なかったです。笑

 

ザ・ミラー ~ エンジェル・オブ・ミュージック

肩の震わしもそこそこに、芝怪人初登場シーン”The Mirror”。

やはりオケ伴の音量が小さく迫力不足。ここは震え上がる位に大きな音で演出してほしい。さらに怪人のマイク音量はマックスにすべき。

芝怪人、出だしこそ伴奏に合わせづらそうだったが徐々に本調子に。山本紗衣クリスティーヌとの歌声の相性はかなり良い。

鏡が開き全身が露わに。帽子もマントもよく似合っている。青白く光るマスク。めちゃくちゃカッコええぞ!!

そして涼太ラウル安定の「エンジェル?!」でタイトルトラックへ。

 

 

 

ファントム・オブ・ジ・オペラ(タイトルトラック)

最初のダミーファントムとダミークリスは上手から下手へ移動するのみ(奈落なし)

タイトルトラックは大半が録音歌唱(プレスコ)の為、生歌との差が感じられることがある。やはり生歌パートになってからの芝怪人は少し緊張した声質に。

「歌え、私の音楽の天使!」「歌え!」「私の為に!」は低めの太い声で。芝さんなりの怪人ヴォイスか。これはかなり良い。

帽子ピシャー「おお!」マントバッサー「おお…あれ?」。バッサー失敗してやりなおし、2回目のバッサーで成功。

 

ミュージック・オブ・ザ・ナイト

“Music of the Night”導入部分のオルガン、ここではクリスティーヌは見ず鍵盤を見ながら弾く芝怪人。

オルガンの操作スイッチ(足元のプカプカアコーディオンを動かすスイッチ)は足元から手元に。そのせいで「カチッ」という操作音をマイクが拾って丸聞こえになる。

このシーンでは相当緊張しているように見えた芝怪人。歌声は良いのだが、動きは終始ぎこちないかんじに。

特に芝怪人の低音の響きのエロさを強く感じるのはこのナンバー。

「心の赴くまま!」は圧巻の歌声で。ブラボー!

「私に聴かせてほしい、私に触って欲しい」でクリスティーヌ後ろから抱き姿勢では、なぜか左手はアイーン状態の芝怪人。

ナンバーラスト、「夜の調べの中に」の「に」はかなり余裕のロングトーンで引っ張る。流石ロングトーンはお手の物の芝怪人。

 

アンマスク

芝怪人はオルガンのスイッチを押し忘れて、オルガンの演奏が終わっているのにまだ足元のプカプカが動きっぱなし状態に。「ギーコギーコ」というアコーディオンの音が虚しく鳴る。「あっ」と思い出してスイッチを押す(切る)芝怪人。やはり「カチッ」の音は丸聞こえ。

オルガンの音量が小さすぎて、クリスティーヌは「オルガンの音で目が覚めた」のではなく、「朝になったから起きた」感じに。

クリスティーヌにマスクを取られる芝怪人。「まて~♪」と歌に。その後の「ちくしょ~う~♪」「地獄へ行け!呪われろ~♪」は絶叫ではなく全てメロディーだった。これはなかなか新鮮。

「業火に焼かれた」終わりの「おお、クリスティーヌー♪」もメロディー(歌)で。

 

支配人のオフィス

平良フィルマン、キレのある新聞投げに成功。※新聞を横にビシャーっと飛ばすのは四季版のみ。

新アンドレの賀山さん。結構エエ声で歌います。平良フィルマンとは”エエ声”支配人ズに。ただ初日だからかコミカル度はかなり低め。

カルロッタが手紙を渡す→首振りリレーはなぜかテンポが悪くゆっくりに。笑いは全く起きず。バツの悪そうな顔をする平良フィルマン。(それがねらい?)

フィルマンの手紙読み上げに被せてくる芝怪人の歌+台詞(録音)は、やはりかなりカッコいい歌い方+話し方に。

メグのパートは「クリスティン、クリスティン」に変更。(以前は「クリスティーヌ、大丈夫」)

 

イル・ムート

カルロッタの「チビガエル」に反応した芝怪人。「なに?カエルだってカルロッタ。フン!カエルとはお前のことだ」と、間に「フン!」を入れた。この「フン」がまた妙にツボに入り大変なことに。

※もともとここのシーンの怪人台詞は録音のものですが、名古屋版『オペラ座の怪人』では更にアーチ内に居る怪人は本人ではなく、ダミーが演じます。

涼太ラウルの「心配するな、僕がいる」はもちろん安定。

 

第3幕のバレエ

やはりツェザリ氏のバレエは華麗で美しい。突然のバレエ上演に焦り、やや顔が引きつったような感じにするという表情もグッド。

後ろのファントム気配になかなか集中しない一人のバレリーナには、やはり顔の表情で「ちゃんとして!」と促すツェザリ氏。

ブケー殺害時の芝怪人の笑い方はかなりエスカレート状態。「ワァーッハッハッハッ!!、ワァーーーーーッハッハッハッハッ!!!!」と、めちゃくちゃ楽しそうでここもまたツボに。

 

 

 

オペラ座の屋上

「クリスティーヌ、僕と一緒に来るんだ」「待って、上へ行きましょう、屋上へ」というラウルとクリスの台詞は録音。言い方が妙に落ち着いていて、実際の舞台とはテンションが違うように聞こえる。

「私は行ったの、あの人に連れられて」~「私は見たのよ、あの人の全てを」~「恐ろしいあの顔…あの声…」 → 「あの声は全てを包み、私の胸の中に」

というクリスティーヌが混乱しているともいえる一連の流れ。(怪人を恐ろしがるが、「声」を思い出してまた怪人に操られはじめる。”→”部分で表情がガラッと変わるところ)

ここは山本紗衣クリスティーヌには、もっと表情変化をしてほしかった。怯えているのも操られているのも全く同じ顔でしたから、これでは客席には伝わりにくいでしょう。

 

オール・アイ・アスク・オブ・ユー

誠に悔しいのですが、紗衣クリスティーヌと涼太ラウルのデュエットはほぼ完璧でした。柔らかい紗衣クリスの調べにストレートな涼太ラウルの歌声が良く合うんですね。キスまで!チクショウ!!(←キスは絶対します)

もちろん、涼太ラウルの「クリスティーヌ、アイラーブ・ユー」は超~安定。

 

オール・アイ・アスク・オブ・ユー(リプライズ)

名古屋ではアーチから天使像は降りてこず、セット上の簡易天使像から登場する泣きべそファントム。

芝怪人は泣き歌は試行錯誤中か。ここではやや不安定な印象に。

ただブチギレた後からは圧巻!「これほどの辱めを、決して許しはしないぞ!」はドラゴンヴォイス+超ロングトーンを炸裂させます!しかも「許しはしないぞ」は全てノンブレスからの「ぞ」ロングトーン…流石です!

1幕ラストの芝怪人はめーっちゃカッコいいですよ!

 

マスカレード

涼太ラウルは軽々と紗衣クリスティーヌを肩乗せリフト成功。

ベテラン石野寛子さん(バレリーナ)のサルが見られるとは思っておらず、思わぬ石野サル登場が嬉しくて涙が出そうになりました。(前々回東京公演や大阪公演では何度も拝見)

上から見ていたからか、芝怪人登場準備が少し見切れる感じに。(リフトみたいなのに乗って上がってくる?)

 

 

 

ホワイ・ソー・サイレント

ここの怪人歌は全編録音であるため、芝怪人の歌声は安定。

楽譜投げ→楽譜キャッチ失敗。芝怪人は楽譜を撫で上げず、サラッと触るのみ。

 

 

 

支配人のオフィス

ここの怪人歌も同じく録音のものなので、芝怪人の歌声は安定。

クリスティーヌの「イヤッ!」の後のラウルの台詞「クリスティーヌ!」はなかった。

涼太ラウルの「今度泣きを見るのはお前の方だ!」は、ポーズもいい方もバッチリ。

 

墓場にて Wishing You Were Somehow Here Again

紗衣クリスティーヌは本当に綺麗な歌声で、さらにかなり熱く歌っていてめちゃくちゃ良かったです!が、やっぱりオケ音がとてもとても小さいことが非常に気になりました。

「人に歌わされるのではなく、初めて自分の意思で歌う」ナンバーで、終盤にさしかかるほどどんどん盛り上がっていく構成なのです。ここはしっかりオーケストラ音楽を鳴らしてくれたらもっと良かったのになぁ…と大変残念な気分に。

ラストの歌詞は、「どうぞ、あたえて、ちからを」。以前は「どうぞ、ちからを、あたえて」だったので、少し変更。

 

ワンダリング・チャイルド ~ ブラボームッシュー!

墓から登場するストーカー怪人。父親のように優しい歌声でクリスティーヌを包みます・・・

筈ですが、2幕でのようやくの生歌披露(この手前まではすべて録音歌唱)で力が有り余ったのか、かなり力強く歌い始める芝怪人。「ここへおいで!私の!愛しいクリスティーヌ」

クリスティーヌソロで力を出しきった筈の紗衣クリスティーヌは、また力を振り絞って徐々に声量を上げていきます。四季版ではラウル乱入はかなり遅いので、完全に二人だけの世界!いいぞ!

「エンジェル・オブ・ミュージック!もう一度、二人はともに!」
最初の「エ」ではクリスティーヌとユニゾンにアレンジした芝怪人。2回目の「エ」は通常の怪人音階(ハモリ)で。

とにかくここは二人とも、めちゃくちゃ熱かった!ファントム&クリスティーヌの歌声を聞いてガーッと熱いものがこみ上げてきました。私の中ではこの墓場シーンは、この初日公演での一番の盛り上がりだった思っています。

ですがハプニング。ラウル乱入からの「ブラーボ!随分威勢のいいことだな!」の後、「さぁ、どこまで持ちこたえられるかな?」を言い終わると同時ぐらいに、墓の段差を踏み外して転倒しかけた芝怪人。(もうほぼ転倒)

文字通り「持ちこたえました」が、あのお墓の上の足場の幅は相当狭いということなので、かなり危なかったと思います。芝さん、転落しないようにしてくださいねぇ。あそこ結構高所ですしね。

 

ドン・ファン開演前

オケピットがないため舞台上手側にしゃがみ込んでスタンバイする狙撃手。
でも、舞台下に下りて銃を構えたほうが自然だと思いました。

「ここだ」「ここだ」と、会場内のあちこちのスピーカーから怪人の声がし、ラウルたちは翻弄される。最後の「ここだ!」は5番ボックス席から。でも音声はなぜか後ろのスピーカーから鳴っていたので、これはミスだったのかも。

 

ポイント・オブ・ノー・リターン

ピアンジ(ドンファン)と入れ替わっての第一声、「罠はしかけた獲物を待つだけだ!」の「だ」は今まで聞いたことがない音程で歌った芝ファントム。伴奏とは合わさり不協和音に。不気味といえば不気味。

そしてなぜかソローっとカーテンを開け出てくる芝怪人。でも閉める時には急に「ピシャッ!」と素早く。

このナンバーでは動きは終始ギクシャクしていたが、しかし歌声はやはり圧巻。ここでもかなりカッコいい歌い方でクリスティーヌを誘惑する芝怪人。紗衣クリスティーヌもそれに応え、妖艶に熱く歌う。

「クリスティーヌが、ドンファン=怪人だと気付く瞬間」はややわかりにくい表現でした。

クリスティーヌからマスクを外された芝怪人は、「あっ!」と一声。

 

再び地下室へ

四季版のクリスティーヌはボートの進行方向に向かって前を向き、うなだれている。
よって、怪人がクリスティーヌを暴力的に締めあげたりする表現はなし。

芝怪人はここでも圧巻のロングブレス→ハイトーンを披露。

 

ファイナル・ライアー

怪人に貰ったブーケを投げ捨てる紗衣クリスティーヌは、乱暴ではなくかなり優しく捨てていました。

クリスティーヌ・マネキンを乱暴に床に叩きつける芝怪人。恐ろしさが際立ちこれはかなり良い。

バンジャブ・ロープを首に巻かれた涼太ラウルは「ウゥッ!」と呻きながら4回転!

三重唱では「そう!もはや、もどれない」と、「そう!」を強調していた芝怪人。

クリスティーヌからのキスは、早めに顔を外してしまった芝怪人。

「いけ!行ってくれぇーー!お願いだぁーーーー!!」は、なんと高音での超絶叫。これはかなり熱い!アンマスクではメロディーだったのでここの絶叫は予想していなかった。

ラスト、「我が愛は終わりぬ、夜の調べとともに!」も圧巻。最後の「に」のロングトーンも超余裕で。

最後の最後でブチギレ怪人が出ました。芝怪人の熱いポテンシャルを確信した、ラストシーンとなりました。良かったと思います。

 

カーテンコール

ラストの熱い演技からはギャップのある、お茶目な芝怪人でした。

初日なのでカーテンコールは長引き、回数が増えていくと段取りがわからないようで、ラウルを見たりクリスティーヌを見たりと、キョロキョロ。

そしてファントム役としては珍しく、両手でお手振りを笑顔で!
かわいらしい一面を覗かせてくれました。

 

 

 

キャスト別感想

それでは最後に、芝怪人以外のキャストの簡単な感想をまとめます。

 

山本紗衣クリスティーヌ

とにかく歌声が柔らかくて綺麗な、素敵なクリスティーヌでした。好みな歌声でとても良かったです。
特に2幕は良かったです。素晴らしかった。(一幕は結構緊張していたかも)

幼さはあまり感じられない、大人な雰囲気のクリスティーヌ。ですね。

ただ、今のままでは「無表情」すぎます。

四季のクリスティーヌは限りなく無表情に演じることを求められているようですが、もうそんなヘンテコな指示は無視して、表情をもっと出していって、変化させて、魅せていったほうが良いと思います。
笑ったり怒ったり、泣いたり。そうするともっと紗衣クリスティーヌに個性が生まれ、観客はさらに感情移入することができるでしょう。

台詞の言い方は四季の新人クリスティーヌ特有の変な感じではなかったのは幸いでした。自然な感じで良かったです。

芝怪人同様、これからの変化に大いに期待したい素敵なキャストでした。

 

鈴木涼太ラウル

ド緊張の初日の中で、一人伸び伸びと演じていたのは鈴木涼太ラウルでした。流石ベテランですね。

ラウル特有のウザさも安定感もピカイチでした!(もちろん、褒めているんですよ)

 

河村彩カルロッタ

オペラ歌手そのもの!な歌い方を披露してくれました。良かったです。
もっと意地悪に演じても良いかもです。

 

小川美緒メグ

「ラヴ・ネヴァー・ダイズ」のメグ・ジリーを思わせる、とにかくゴージャスなメグでした。
小川美緒さんのスタイルが美しすぎて、「ハンニバル」ではクリスティーヌそっちのけで、オペラグラスで追ってしまいました。もうずーっとメグさんの谷間見てましたすみませんありがとうございますすみません。

 

早水小夜子マダム

早水さんのマダムはあまり怖さを感じられませんでした。本当は優しいお母さん的な感じ。
杖ドンも優しい。橋の上の「キャー」はなんかかわいい(笑)
ソロ歌がない役なのでなんだかもったいですよね。

 

賀山アンドレ & 平良フィルマン

とにかくエエ声イケメン支配人ズ。初日はとにかく真面目だったので、もっともっとチャラけていいと思います。

 

永井ピアンジ

美声ピアンジ。ピアンジにももっとコミカルさがあってもいいと思います。

 

『オペラ座の怪人』2015名古屋公演初日、まとめ

演出家の浅利慶太さんが外れてから初めての四季版『オペラ座の怪人』は、良くも悪くも「全く変わっていなかった」という印象でした。

演出スーパーバイザーには北澤裕輔さん(ラウル役)、そして演出スーパーバイザー助手には青山弥生さん(初代メグ・ジリー役)が入っています。このお二人がどれほど変えてくれるかと期待していましたが、全然変わってなかったです。浅利演出のまんまでした。

提唱しますが、スーパーバイザーのお二人には是非、すぐにでもロンドンとブロードウェイに飛んでもらって、現在の一番新しい『オペラ座の怪人』をガッツリ見てきてほしいのです。

四季版の伝統を守る、ということに固執するのではなく、良いと思うところはどんどん取り入れて行ったほうが必ず良質な舞台へと昇華しますから。
もちろん、今の四季版の良いところは残しつつ…です。そうしたらどんなに素晴らしい舞台ができあがることでしょうか。考えるだけでもワクワクします。

失礼な言い方ですが、作品の魅力を少しずつ抑えこんでしまったのはこれまでの浅利慶太さんのやり方でした。それを伝統だと信じこんでただ守っていたのでは「キャストが変わったオペラ座の怪人」という、ただそれだけですもんね。

と、最後に少々厳し目の意見を書き込んだところで、新生劇団四季の『オペラ座の怪人』の成功を祈ります!

なんだかんだ言って、オペラ座大好きですからね。

初日でガチガチだったことを除けば、芝さんも紗衣さんも、もちろん涼太ラウルも素晴らしかったですよ。ブラボー!!

 

今後期待することは

とにかく、オケの音量だけは絶対今すぐ上げたほうがいいです!!(大阪公演の時の、あの素晴らしいオケ伴の鳴らしを思い出して!!)
それからクリスティーヌには感情と表情を与えてあげてください。無表情なんて絶対ヘンだよ(笑)

そして、「新演出版」の上演も是非検討してくださいね。あの展開は日本人大好きだと思いますので。

 

 

 

映画『オペラ座の怪人』劇団四季キャスト吹き替え版 ブルーレイ

 

新名古屋ミュージカル劇場近くのオススメホテル

新名古屋ミュージカル劇場の向かい側のホテルです。近いですね。

 

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